特攻!MISTERY−SPOTS.


「繰り返す」

投稿者 sera 様

 
一年ほど前、

都内某所へ出掛けた帰りに出遭ったその人は、サラリーマンのいでたちでした。
 


私は、地下鉄のホームで電車を待っていました。


私の居た位置は先頭車両でした。


電車を待ってる間、なにげなく人間ウオッチングしていました。


ホームの端っこに紺の背広で、アタッシュケースを持ち、めがねを掛けた


40〜50才位の男性に目がとまりました。


あんな、端っこに立ってて危ない人だなあ」と思った瞬間、


フワッと線路に飛び出して落ちました。



私は「うわっ!」て、声に出してたかもしれませんが、


私のほかにも「あっ!」とか「ひっ!」と、声を聞きました。


が・・・


助けようとか人を呼ぶとか、その気配がまったくありません。


私も、体がこわばって、目だけが踊っていたんでしょう。


一人の男性が、私のそばに来て


あなた、初めて視たんですね?あの人は、毎日何回もここから飛び込むんですよ。
 



そう、彼は自殺を繰り返す幽霊だったのです。




TOPへ戻る   怪談奇譚へ戻る