特攻!MISTERY−SPOTS.
「渇き」
投稿者 sera 様
もう、ずいぶん前のことです。
彼(主人です)とデートでドライブを楽しんでいました。
ある河原の土手を走っている時、急に凄い喉の渇きを覚えました。
( 私は、普段食事をとるとき、ほとんど飲み物を口にしません。
食後に、ゆっくりお茶を頂くのが習慣です。)
普段からも、車の中で飲み物を口にすることはありませんでした。
「なんか、喉が渇いて我慢できひんわ。どっか、自販機があるとこで停めて」と。
程なく、自販機でジュースを買い求め、一気に喉に流し込んだ。
落ち着いた。
が、ほんの1,2分走ったところで、また、強烈な喉の渇きが・・・
程なく、自販機でジュースを買い求め、一気に喉に流し込んだ。
落ち着いた。が・・・
これを、4,5回繰返した。
「SERA・・・おかしいぞ・・・なんか拾ったか?」
「・・・みたい・・・」
彼が、「可愛そうにナ」と頭をなでてくれた。
すると、突然「牛乳が飲みたい!牛乳でないと、あかんねんっ!」
と、口を付いて出た。
一気に流し込みたいのを、グッとこらえ、牛乳をゆっくり味わって飲んだ。
「成仏しいや。もう、私のとこ、来ないでね」と、思いながら。
子供の霊かと思いきや、年配の女性だった。
季節は春。
もうすぐお彼岸の頃でした。
TOPへ戻る 怪談奇譚へ戻る